よその井の中は肩身が狭いもの


列車内で。
ロシア人の方と話していたときに
こんなことを言っていました。


「いやー、列車で乗車券確認にくるとき、ついついビクっとしちゃうよね」


なんでも、
パスポート見せたりするのか
不安なのだとか。


旦那さんはエンジニア
奥さんはお医者さん
身元のしっかりしてるあなた方が
何をおっしゃいますか…w


とはいえ、
たとえ身元にやましいことが無いとしても
異国で身分を問われるのは慣れないもの。
現に、私も
モスクワでの職質には
依然として慣れませんし…。


国内では大股で闊歩しているロシア人も
その外ではいち外国人でした。


その後、ロシア人の方と入れ替わるように乗ってきた
ドイツ人老夫婦の二人。
言葉を選ばず形容するならば
愛国・保守的な小市民的プチブルジョア
でしょうか。


…人間、込めようと思えば
いくらでも嫌味を込められるんですね…( ;-v-)


「ここは私たちの国だ」


「ドイツ語を話さぬやつは、ここでは二番手扱いだ」


終始そんな感じでした。


ご尤もだと思います。
そうあるべきだとも思います。
私たちはあくまでよそ者。
「おじゃまします」なのですから。


人間誰しも
自分の井の中では胸を張るものです。
自分が心地よいと思う井を
より心地よい環境にしようと努力し
その環境の保全に尽力するのは
共同体構成員として至極当然だと思うからです。


私もそうです。
このブログという共同体の向上を願って
排他的に振舞ったことがあるのですから。


その初老の男性を見ていて
将来の自分を見ているようでした。



人の振り見て我が振り直せ、かぁ…。



あのとき俺には
もう少し言い方ってもんがあったんじゃないかなぁと
そんなことを考えていた列車内でした。